立正大学経営学部TOP > 受験生の皆様へ > インタビュー > 教員インタビュー > 教員インタビュー - 永野 寛子先生
教員インタビュー - 永野 寛子先生
受験生のみなさんは、経営学部の大学の先生をどのような人だと想像しますか?
ひげを生やした教養深い学者姿でしょうか? 経営学を教える先生だからビジネスマンスタイルでしょうか?
今回、そんなみなさんに、若くして立正大学経営学部の先生になられました『永野 寛子先生』に、フレッシュな視点から経営学部と経営学を語っていただきます。
"経営学"って、どんな学問?
最初に、経営学という学問について教えて下さい。
経営学を勉強したことのない人、とくに高校生のみなさんにとってはなじみのない学問だと思います。
普通、経済学とよく混同されますが、経済学は日本や世界の経済の動きを大局的につかもうとする学門であるのに対して、経営学は、経済活動の中心である"会社や従業員、消費者、製品などについて考えようとする"学問です。だから、もうかる会社はなにが違うのか?会社でどうやって働くのか?とか、流行がどのようにしてつくられるのか?ブランド製品がどうして出来上がるのか?といったことも考えていく学問です。
そういった意味で、就職してから役立つ知識やスキルを勉強できると思います。実際、諸外国の経営者の多くは経営学を学んだ方々です。
将来の自分を見据えて専門分野を学習
次に、立正大学経営学部について教えてください。
本学部は、「戦略経営」、「情報システム学」、「ビジネスコントロール(会計学)」、「マーケティング」の4つの専門分野に分かれています。
入学された学生は、この4つの専門分野の入門的授業を学習してから、自分の興味ある分野を選択して、その分野で理論的・実学的な立場から学習・研究をしていきます。
4つの専門分野を持っていることは、他大学と比較した場合、どのような魅力なのでしょうか
もちろん、同じように専門分野を持っている大学さんもあると思いますが、トータルで将来のビジネスに向けて役に立つシステムを揃えた大学はなかなかないと思います。
たとえば、会社の経営者や管理者の方々の"生の声"を聞くことのできる授業もいくつか用意されていて、人気があります。
学生の将来のビジョンに応じた講義とゼミの活用で、学生のうちからビジネス環境で生きていくためのスキルと経験を得られます。
とかく大学は理論先行になりがちですが、本学部では「理論」だけでなく「実践」と、そのステージで活用する「スキル」も重要視しています。
会社で求められるプロフェッショナルの道を究めていけると思います。
おそらく他大学と異なるのは、1年次から専門分野を多種にわたり学び始めることだと思います。
1年次の4月から学習する入門的授業であるオリエンテーション科目で、4つの専門分野の中で、自分がどの分野に興味があるかを見極めることができます。
将来の自分を見据えて専門分野を選択・学習できるようになっています。
本大学の魅力として、ゼミナールも重要です。ゼミナールとは少人数の学生が特定教員のもとで学ぶ形式の科目で、理論やスキルについて、より専門的で体験的な学習をすすめていくことができます。
どのゼミも個性的ですので、経営学を学ぶだけでなく、教員やゼミメンバー同士の交流を通して幅広く有意義な体験ができると思います。その様子は、"ゼミログ"のページで見ることができます。
ゼミナールとは、実際にどのような活動をされているのでしょうか
私のゼミナールでは、普段は個人あるいはグループごとにテキストなどの担当箇所を発表し、それをもとに討論を行っています。現代企業のマネジメント上の諸問題について考え、どのようにして持続的な優位性を構築できるのかを中心に話し合っています。
もちろん理論を学ぶだけではありません。実際の企業の見学にも行きます。
昨年度は資生堂の鎌倉工場に見学に行きました。企業で実際に働いている方々の生の声を学生に聞いてもらうためです。
マネジメントの理論は各時代で現実的な要請を元に生じてきたものですから、机上の空論ではないということを、肌で感じてもらえればと思います。企業分析にあたっても、実際の企業の姿をイメージしながら考察を進めることが重要だと考えています。
こうしたゼミ活動を通して、議論の手法やプレゼンテーション能力といったスキルを身につけ、自分とは異なる見解を持つ人と議論を行うことの有意義さを実感してほしいです。
スキルですが、議論の手法とプレゼンテーション力以外にも学ぶものがあるのでしょうか
コミュニケーション・スキル以外にも、いろいろスキルを身につける機会があります。
今の時代、パソコンが使えなければ社会生活に問題があることも多いでしょう。
本学部では学生1人に1台のノートパソコンを貸与して、情報化社会で生きるためのITスキルを学べます。
ゼミの発表でも普通にパソコンを使いこなし、統計ソフトやオフィスソフトを使って、調査、分析、発表をしますので、自然とITスキルが身につきます。
会社のことをより詳しく理解するためには、会計のこともわからないといけません。
したがって、簿記のスキルも必要になります。さらに簿記の講座をとって、日商簿記など資格取得に燃えている学生もたくさんいます。
また、グローバルな時代ですので、言語スキルも身につけることも、将来に役立つでしょう。
英語はもちろんのこと、アジア言語(中国語・韓国語)にも力を入れているので、将来のビジネス・チャンスを拡げるために頑張っている学生もいます。
さまざまなスキルがありますが、みんな目標を高く持って、頑張っています。私たちもこういう学生が多いことを大変嬉しく、そして誇りに思っています。
先生だって、常に勉強も・研究も
学生の講座やゼミなどをご説明いただきありがとうございます。
では、学生を指導する先生方は、どのような活動をおこなっているのでしょうか?
私を例としますと、講義やゼミ学生の指導や事務作業的なものも当然ありますが、自分の研究もつねに行っています。
永野先生の行っている研究とはどのようなものなのでしょうか?
私は主に、『日本の上場製造企業における戦略的行動』について研究しており、特に『コア・ケイパビリティ(※)の形成とその硬直化のプロセス』に関心があります。
バブル崩壊後の日本企業は苦しい局面に陥っているところが多いですが、その中でも、成功している企業と、失敗している企業がいる。
「その2つの違いは何か」「どうすれば企業は成功するのか」ということを考え、「競争力のもととなるような強みは何であるのか」「その強みが弱みに変容してしまうのはどのような場合か」などを研究しています。
とくに製造企業では、技術を中心としてそれを取り巻く知識体系や考え方によって、企業の競争力に差が生じます。
例えば、世界ビジネスをリードして"成功した"企業とされたトヨタでは、かんばん方式などのトヨタ生産方式を中心とした知識体系やそれを支える考え方が強みになっていたといえます。
企業がいかにコア・ケイパビリティを形成・更新して持続的競争優位を構築できるか、理論と実証の両面から明らかにしたいと思っています。
実際の実証研究では、たとえば、共同研究として上場製造企業約1300社さんに対して企業のマネジメント要因などのアンケート調査を行い、その相関を取って企業の全体的な姿を調べたりしています。
相関分析とは「Aという要因が、Bということに影響を与える」ということを明らかにするものです。さらに、個別企業にインタビュー調査を行ったりもしています。
要するに、文献等から得られたインプリケーションをもとに仮説を構築し、「企業の全体の傾向」や「個別企業の実態」を調査した結果によって実証を行うのです。
※コア・ケイパビリティとは(Leonard-Barton(1992、1995)を参照)
ケイパビリティ(capability)とは、「物理的システム、スキルと知識、マネジメント・システム、価値観と規範、という4つの局面を含む、企業に優位性を生み出す活動のシステム」であり、このようなケイパビリティの中で特に、固有の知識を包含しているものがコア・ケイパビリティ(core capability)です。
経営学の今後は・・・
経営学はこれからどうなっていくと思われますか?
現在の企業を取り巻く環境は、予想が困難であり、大変厳しい状況になっています。
こういった中で、いかに組織のメンバーの学習を促進できる体制を構築し、環境変化を考慮しながら戦略を練っていけるか、ということが重要になるでしょう。
その中で、専門的な経営知識・経営理論というものを知識として習得するというのはもちろん大切ですし、さらに知識として持っているだけではなく、実際の企業活動でどのような意味をもつのかを常に考えていくことが必要になってくると思います。
今後、立正大学経営学部は、どのようなスタンスで進んでいくのでしょうか
みんなの力を合わせて問題を解決する『共創力』の育成を目指して、理論とスキルをバランスよく学べるようなカリキュラムを提供し、企業の直面している様々な課題の解決に向けて活躍できるような人材の育成を目指しています。
ゼミでのプレゼンテーションや議論、企業分析、そして企業見学といったものも、そういった知識を現場で活かすような演習・体験の意味があります。
今の学生へ、これから大学生になる受験生に
立正大学経営学部が求める学生像はありますか
講義を通して多くの知識を吸収してほしいというのもあるのですが、様々な企業行動といったものについて、自分なりに考えて意見や見解を示すことができる学生さんになってほしいです。
あと、自分と違う意見の人がいた場合、否定するのではなく、議論を通じて成長することができるような人になってほしいです。
学生やこれから学生となる受験生の方へメッセージをお願いします
将来の進路を考える上で、自分が何に興味を持っているのか、本当にやりたいことは何であるかをしっかりと考えてほしいです。
新聞を読んだりニュースを見たりする中で、自分なりに何を深めていきたいかを意識し、なんとなく毎日を過ごすのではなく、自分というものを見つめなおしてほしい。
そして学問の面白さを知ってもらえたら嬉しいです。
あと、勉強だけでなく、ゼミナールをはじめとして色々な人と知り合う機会があるので、その中で、一生の思い出となるような貴重な体験を重ねてもらえれば良いなと思います。
今しかできないことに、思いっきり挑戦してください。
※このインタビューは第三者が取材・編集を行ったものです。





