立正大学経営学部

山本仁志 准教授

山本仁志 准教授

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山本 仁志
Hitoshi YAMAMOTO
准教授 Associate Professor

学歴 電気通信大学大学院情報システム学研究科情報システム運用学専攻
博士後期課程修了(平成15年9月)、博士(工学)
専門分野 評判システム, 社会モデリング, Agent-based Approach,
Internet Sociology
担当科目 学修の基礎Ⅱ(経営情報)、情報システム論、経営データ処理演習、
情報システム設計論、情報システム設計演習
個人/研究室URL http://hitoshi.isslab.org/
主要著作・論文 Yamamoto,H., K., Ishida and T., Ohta, "Modeling Reputation Management System on Online C2C Market", Computational & Mathematical Organization Theory, Vol. 10,No. 2, pp.165-178, 2004.
山本 仁志,石田和成,太田敏澄,"消費者間オンライン取引における評判管理システムの分析", 経営情報学会誌,vol.12,No.3,2003,pp.55-69.
山本 仁志,岡田勇,小林伸睦,太田敏澄,"音楽ソフト市場における消費者選択の多様性に対する情報チャネル効果:Winner-Take-All現象へのAgent-Based Approach", 経営情報学会誌,vol.11,No.3,2002,pp.37-54.
プロフィール 研究領域の概要

  私の研究の射程は、ネットワーク社会の到来が「社会システム」「経済システム」をどう変えるかを考察することである。 そのためにAgent-Based Approachを用いてインターネット上の双方向コミュニケーションから生じる集合的現象のメカニズムの解明を試みている。 Agent-Based Approachによる分析を、インターネット上の双方向コミュニケーションに適用した研究が現在のフィールドである。
双方向情報チャネルの発展は、ひとつには従来は市場化可能な規模に達しなかった情報や消費者ニーズも市場化が可能になり、多様な財、情報が選択可能になったことにあらわれている。 また、こうした情報ネットワークを介した取引が可能になったことにより、市場や情報共有空間への参加・退出が容易になり、個人が他者に対して搾取的な行動をとることも容易となったという問題も生じている。 こうした個人を基盤とした情報流通による新たな社会的集合現象のメカニズムを理解することは、情報システムを活用した社会システムを構築・運営していく上で重要な課題である。
個人を基盤とする情報流通の連鎖から生じる現象を記述するためには、個人の行動とその間の相互作用を記述する枠組みが必要である。 私は、Agent-Based Approachによって個人間の情報受発信の連鎖によって生成した自己生成的な情報ネットワーク上の新たな共有空間の性質を解明することを試みている。 Agent-Based Approachとは、エージェントを規定し、エージェントの特性とエージェント間の相互作用のルールを規定することによってモデルを構築し、モデルを用いてシミュレーション実験をするアプローチによって集合的現象を理解しようとする研究の手法のことである。 具体的な研究課題 以下、各研究課題の概要を述べる。 消費者間オンライン取引における評判管理システムの研究  双方向情報チャネルの発展がもたらした消費行動の変容として、インターネット上に出現した消費者間オンライン取引市場による消費者の取引行動と、双方向情報チャネルが多様化し、入手可能な情報が多様化した環境下での消費者の購買行動を扱っている。
  消費者間オンライン取引においては、消費者相互の評判情報の流通が、市場参加者の協調行動の発現に有効である。消費者間オンライン取引を、消費者相互の評判情報の流通による評判管理システムを組み込んだモデルとして、繰返し囚人のジレンマ問題の枠組みに基づきモデル化した。シミュレーションをおこなうことにより、消費者間オンライン取引において、消費者相互の評判情報の流通が、市場参加者の協調行動の発現に有効であることをシミュレーション実験により示すことができた。市場参加者の変動が大きい環境下では、Negative Reputation Systemと比較してPositive Reputation Systemが有効に機能することがわかった。今後は、評判管理システムが抱える問題点や課題をモデル化し、オンライン取引市場の健全な発展に対する基礎的な理論を提供していきたいと考えている。 情報チャネルの増加によるWinner-Take-All現象に関する研究 情報が多様化した環境下での消費者の購買行動においては、情報ネットワーク社会における情報チャネルの増加は、消費者の選択の多様化を生むのであろうか、集中化を生むのであろうかという課題に答えた。消費者の購買行動とコミュニケーション行動をモデル化し、情報チャネルの増加が、社会の消費傾向に与える影響を考察した。シミュレーションにより、近年の情報チャネル、すなわち双方向的情報ネットワークの発展が、 Winner-Take-All現象を強化する効果を持つという結果を得た。また、情報チャネルと消費者の構成比率の相互作用により、多様化社会と集中化社会に分岐するシナリオが提示できた。