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ビジネスと社会非常勤講師 奥 村 悳 一

土曜日3時限

講義の狙いと留意点
 ビジネスは、社会変動に適合すべき変革の時代に入っており、社会適合経営の時代と呼ぶに相応しい。この時、「ビジネスと社会」の諸問題を基本的にまた深く検討し、意味関係を再構築することにしたい。
 社会からの経営に対する要請がますます強くなっていること、しかもこの要請がスケールが大きくグローバルになっていること、さらに経営システムの変更が社会の要請に直ちに対応しきれなくなっていることに注目したい。わが国の場合、生産システムの成功はある程度評価されるものの、金融システムの破綻が簡単に修復できないでいることが特徴的である。
 われわれが「ビジネスと社会」を分析する視点は、〔目的・手段システム〕(合理性)、〔統治システム〕(正当性)、および〔成果システム〕(責任)という3つのシステム(判断基準)である。
成績評価の方法
期末テストの結果を中心に、出席回数や受講態度を加味して、総合的に評価する。
教科書
毎回、プリントを配布する。
参考書・指定図書
講義中に随時紹介

講義の内容
1回「ビジネスと社会」
 1経営の概念、2製品を提供する技術的価値連鎖、3経営者による統治と管理、4利益などの経営原理、5社会の概念、6社会としての経営環境、7「経営と社会」の相互関係、8合理性、正当性、および責任。
2回「経営資源」
 1合理性の意味、2手段合理性、決定合理性、目的合理性、および合理的情報、3経営資源、4物質資源、財務資源、人的資源、知識資源、5環境条件としての国が保有する資源、6インフラストラクチャー、7経営資源の新しい意味。
3回「経営活動」
 1経営の価値循環過程と経営活動、2経営システムと価値循環過程、3経営活動の制度的特徴、4マーケティング活動、生産活動、購買活動、研究開発活動、人事活動、財務活動、5経営活動と価値連鎖、6価値循環と価値連鎖。
4回「経営管理活動」
 1経営管理活動、2意思決定の対象、3各種の経営管理活動、4経営計画設定、経営組織編成、経営指導、経営統制、5経営活動および経営管理活動の細分化、6経営活動および経営管理活動の焦点化、日本経営品質賞の基準。
5回「経営の理念と目的」
 1経営理念の階層性と領域性、2経営の目的、3経営の全体目的、4経営目的の重点移動、5コーポレート・ガバナンス、資本効率重視の経営、および経営指標、6ミッション・バリュー経営、7価値創造企業の価値。
6回「経営情報の合理性」
 1情報の論理性・科学性、科学的管理法の客観的知識、2部分的合理性としての限定合理性、3複雑系のマネジメント、4複雑系の知識と経営―収穫逓増の法則、5戦略情報システムと光速商取引、6CALSの展開、7バーチャル・コーポレーション。
7回「共同社会合理性と合理主義」
 1「経営と社会」の合理性の分析方法、2経済合理性と共同社会合理性、3産業社会と家族に関する事例、4働く女性のための社会システム、5組織問題に関する経済合理性と地域社会合理性、6近代合理主義と「経営・社会」領域の基本的ビジョン、7地方自治体の基本構想。
8回「経営の官僚制と正当性」
 1経営の正当性、2権限行使と正当性、3リーダーの適性、目的合理性の遂行、手段合理性の遂行、4経営官僚制モデルと正当性、5官僚制類型の区分基準としての正当性、6ソニー社のカンパニー制への大幅な組織改革。
9回「経営統治システム」
 1所有と統治の分離、2経営の専門化―取締役の選任理由、3産業全体の「所有と統治の分離」―支配の型の分類基準、4わが国経営における統治システム、5経営統治システム、6コーポレート・ガバナンスのあり方と会社ランキング。
10回「経営の政治活動」
 1経営の正当性としてのりーダーの資質、2経営の政治活動に対する反対論と賛成論、3わが国経営の政治活動の正当性、4経営と政府の新しい関係、5行政指導、6政府審議会の答申、7経営と政治の新しい関係の構築。
11回「経営の社会的責任」
 1経営責任の意味、2経営の社会的責任遂行の是非、3経営のステイクホールダー、4経営の社会的責任推進のパラメータ、5社会的責任に関する経営の態度、対応段階、および阻害・推進要因、6啓発された自己利益、進化適合モデルと啓発された自己利益、7先義後利の経営。
12回「経営の地球環境保全」
 1環境経営学の意味、2環境負荷の削減、3経営の環境理念、4環境計画、環境目標、および環境実績、5松下グループの環境経営諸活動と環境負荷の削減、6環境マネジメントと組織体制、7トヨタ自動車の組織体制
13回「CSRとその展開」
 1わが国CSRの端緒と『「市場の進化」と社会的責任』の概要、2環境経営、サステナビリティ経営、およびCSR経営、3会社のCSR取り組みに基づくCSRの性格付け、4社会全体、会社、および社員のウエルネスの増進

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